FEP -Faplanaの会社について教えて下さい
Paula -この会社は1955年4月30日に “Fabal” - Factory of Bakelite Leiria(ベークライト工場レイリア)- という名前で創立され、ベークライトとメラミンのプラスチック製品を加圧成形方法で作り始めました。


1966年に社名を現在の“Faplana” に変更。その後、10年間にわたり加圧、射出、そして押し出し成形のすべての製法を発展することに成功しました。そして、ブランド作りにも新しい方策が築き上げられ (Fapla・Fabex ・Faplex)、1969年1月に第1号のカタログが発行されました。

 Faplanaは引き続き新商品や工場の発展に投資を続け、家庭用具や工業品物、そしておもちゃなどの多様な商品の製造をしていきました。1980年代には Faplanaのメラミン商品が、先駆けてフランスから注文が入るようなり、ポルトガル国外への輸出を開始する。

1989年、新しい経営方法が導入され「品質」「デザイン」「機械」「施設」など、7つの項目の向上を始め、生産能力の増加と新しいマーケットへの積極的な進出を目指して進展していくことになります。

 その結果、1992年に Faplana は ポルトガルデザインセンターより工業デザインに送られるPremium Design(プレミアム デザイン)を受賞。2003年の12月にはNP:EN ISO 9001:2000 by SGSより高品質マネージメントシステムの証明書が授与されました。

 環境保護の向上に必要な項目にはとても慎重でエコロジカルな商品開発にも熱心で、農業用具などには特に注意し常に商品開発と品質向上を努め続けています。

 会社創立時より途切れることなく製造しているメラミン商品にも常に熱心な投資を続けています。メラミンのクッキングスプーンは家庭でも業者用でも今ではなくてはならない用品の一つとなっています。
そしてメラミン商品のシンプルで使いやすいデザインは50、60年代から変わることなく、今では世界中から愛されている商品です。

 -パウラさん自身について教えて下さい
-私の祖父はFaplanaの創立者で私の父は現在の取締役の1人なんです。 1989年に4人いた責任者のうち私の父の1人だけが、以前の会社体制の返還を行いました。1997年にマネージメントのコースを修了した私は覚悟を決め、当社の会計の仕事を担当することになったのです。
そして過去5年間にコマーシャル分野でもっと活躍することになり現在はFaplanaのコマーシャルダイレクターになりました。セールスのチームと協力して国内のマーケットを監視しながら、国外のマーケットの責任者でもあります。
もうお分かりのように、私はすでにここで20年間働いていますがこれからもこの会社の発展のために熱心に仕事を続けていきたいと思っています。


-どの分野の仕事が好きですか?
-コマーシャル分野です。

 -Faplanaの商品の特徴はなんですか?
-デザイン、品質、そして大量生産では見られない社会環境のポリシーに基づいた製造方法です。

私たちが大事にするものは商品の消費者を満足させることだけでなく、ここFaplanaの会社で働く従業者が満足して働ける環境を保つことが一番大事だと思っています。

-プラスチックの生の材料はどこから来ていますか?
多数の異なる国からの輸入材料を供給しているポルトガル国内のメーカーから仕入れています。
Faplanaが使うすべての材料はその品質と特質を仕入れの前と後の両方にチェックが行われ認められたものだけを使用しています。

-昔から変わらない製造方法はありますか?
-メラミン商品の加圧成形方法は会社創立時期と変わらず、このレイリア地方で50年代から使用されています。


-商品のデザインのインスピレーションはなんですか?
-通常、すでにマーケットにある商品を観察しながら画期的で魅力的な商品開発を数人のプロダクトデザイナーと一緒に共同して作り上げていきます。

-ポルトガルの人々はプラスチック用具とどのような関係にあると思いますか?
-今の生活の中でなくてはならないものになっています。プラスチック無しでは生きていけないでしょう。
 

-一番人気の商品はどれですか?
-いくつかあります。国際的にもメラミンの商品で知られていますが、その理由はFaplanaは今でも加圧成形で高品質のメラミン商品を作り出している有数のメーカーの一つだからです。この加圧成形の製造が当社へいくつかの賞の受賞へと導き、フィリップ・スターク、ボドゥム (Bodum)、トムソン (Thomson)等の名声のあるメーカーとの仕事が実現しました。

ポルトガル国内ではリサイクル用のゴミ箱がよく売れていまして、ゴミ箱の中が3つに分かれたものはFaplanaが他メーカーを先駆けて制作しました。その他のでデザインでも高品質で使いやすく、魅力的なリサイクル用のゴミ箱ををデザイン製造しています。

接客業の分野では1990年代にFaplanaが初めて木製のクッキングスプーンをプラスチックで作ることを始めました。今日ではスプーンに加えて他の用具でも品質、実用性、デザインの良さが認められるものが沢山あります。


-ポルトガルの好きな所は何ですか?
-1つを選ぶのは難しいです。過ごしやすい気候と多様な地形(大西洋の海岸、海に沈む素晴らしいサンセット、隠れ場のような穴が沢山ある山々、池に川、そして多様な動物群)そして、卓越な美食。


-レイリアの街のどこが一番好きですか?
レイリアのお城です。

2015年 12月

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Faplana社への訪問では、当社創立者の孫であり現在取締役の娘さんでもある、コマーシャルダイレクターのパウラ・クストディウ (Ms. Paula Custodio) さんが暖かく迎えてくれました。


パウラさんは現在のカタログの商品、新商品、そしてなんとも素敵な数多くのプラスチックおもちゃを製造していた時の過去のカタログも見せてくれました。良質で精密に作られていたおもちゃを見ていると何だかとても懐かしい思いがしました。今ではもう製造されなくなってしまったことがとても残念です。
Faplanaの商品の中でもメラミンプラスチックで作られたテーブルウエアやキッチン用具は鮮やかな色が揃いそのクラシックでシンプルなデザインは昔も今も多くの人に認められる人気商品。
妥協なしの製造方針はその商品の高品質を現在も保ち、世界からも認められるポルトガルの製造業社の一つとなっています。

​faplana

​高品質プラスチック / 1955年より家族経営 /色作りのプロ 

​©Starck.com
"Faplana" は "Fábrica de Plasticos de Leiria, Lda (レイリア地方のプラスチック製造業社)"の頭文字.
レイリアの街はリスボンから北方に150キロほど離れたところにあり、50ー60年代には5社ほどのプラスチック製造業社があったそうです。しか現在はそのほとんどがその扉を閉じてしまい、Faplanaは唯一残った会社の1つで、今でも変わらず高品質のプラスチック製品を作り続けています。
​©Starck.com
パウラさんは仕事に対してとても情熱的で熱心。彼女の家族が代々受け継いできた当社で自身も働けることはとても光栄なことですと話していました。
パウラさんから直接話を聞くことで社員皆さんをとても大事にし、商品1つ1つを丁寧に大事に作り上げるその姿勢に良い商品を作り出す製造者としての熱い愛情を感じました。
1991年にはFaplanaが作り出す高品質プラスチックが名声のあるプロダクトデザイナー、Filipe Sarck (フィリップ・スターク)に認められ、Faplanaとのコラボレーションで幾つかのプロダクトを作り上げました。
灰皿の "Joe Cactus" とラジオの "La La La" はそのうちの2つで今でも製造されています。